これから就職先を考えるけど、ブラック病院ってどんな感じ?
今の職場はブラック病院なのかな?
こんな疑問を感じている人に読んでほしい記事です。
新卒から4年間、ブラック病院で働いた結果、体力的にも精神的にもとても疲れました。
転職した今と比較して、間違いなくブラック病院だったと確信しています。
この記事を読めば、
- ブラック病院で働くことのリアルと異常性を知り、
- 絶対にブラック病院で働きたくない!
と思うことになるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
※ブラック病院という言葉に、明確な定義はありません。この記事では以下のような特徴のある病院を指して、ブラック病院と呼んでます。
- 長時間の労働やパワーハラスメントが常態化している。
- 残業代が発生しないなど、違法性の強い働かせ方が常態化している。
ブラック企業から派生した言葉です。
ブラック病院の異常さ
基本給が低すぎる
ある意味、給料詐欺でした。
皆さんは下記の2種類の求人票があったら、どんな違いがあるか分かりますか?
求人票
①A病院
月給30万円
※夜勤手当4万円、住宅手当3万円含む
※ボーナス5.4ヶ月分
②B病院
基本給21万円
調整給 2万円
夜勤手当4万円
住宅手当 3万円
合計月給 30万円
※ボーナス4ヶ月分
この求人票を見て、
A病院もB病院も月給は同じで、
どちらも夜勤・住宅手当もあるし良いね。
でもボーナスが多いA病院の方が、給料が高そう!
と思った人、ブラック病院に騙されるかもしれません。
なぜなら、求人票の記載の仕方に罠がある可能性があるからです。
つまり、実際のところA病院は基本給が低い可能性があるのです。
これを考慮した上で、もう一度各求人票の詳細と年収を見てみましょう。
真実の年収
<A病院 求人票の詳細>
- 基本給 8万円
- 調整給 15万円
- 夜勤手当 4万円
- 住宅手当 3万円
よって月給 30万円
- ボーナスは基本給8万円×5.4ヶ月分=約43万円
年収 403万円
<B病院 求人票の詳細>
- 基本給 21万円
- 調整給 2万円
- 夜勤手当 4万円
- 住宅手当 3万円
よって月給 30万円
- ボーナスは基本給21万円×4ヶ月分=約84万円
年収 444万円
A病院は基本給が低さから、ボーナスも少なくなり、年収が低くなる可能性があるのです。
いやいや、基本給8万円はあり得ないでしょう〜
私が働いていた病院も基本給8万円でした。
リアルガチです(笑)
基本給8万円の職場で働くと
- ボーナスが思っているより安くなる。
- 基本給が1年ごとに数百円しか上がらない。
- もはや月給は夜勤の回数で決まる。
いつまでも年収が上がらない原因になる訳です。
ボーナスを高く見せかけ、実際の年収を抑えるための戦略なのでしょうね。
タイムカードが改ざんされ、残業代が支払われない。
たくさん残業したはずなのに、残業代が少ないというミステリーが発生します。
私が働いていたブラック病院の勤怠と残業のシステムがこんな感じでした。
正確な勤怠システムだと思うじゃないですか?
しかし、残業申請をした後に勤怠履歴を確認すると、
まさかの出勤・退勤時間が修正されて、残業してなかったことになっている(!!!)
そもそもタイムカードの打刻時刻から改ざんされているので、残業をした証拠が残らないわけです。
これが毎回出退勤時間が改ざんされていたり、気まぐれに残業申請が通ったりしていました。
よく分かりません。
これによって、残業代はほとんど発生しませんでした。
調べてみたところ・・
タイムカードの改ざんは
- 私文書偽造罪
- 電磁的記録不正作出罪
- 労働基準法違反
の罪に該当する場合があるようです。
参考:労働問題弁護士ガイド
完全に違法。恐るべしブラック病院
こんなブラック病院では絶対に働くべきではありません。
診療科を無視した新規患者入院
多くの病院は病棟ごとに担当の診療科が決まっていると思います。
例えば、
- 呼吸器内科は7階病棟、
- 整形外科・泌尿器科は8階病棟、
- 婦人科は3階病棟、
などですね。
この診療科がだいぶ無視されて、
一つの病棟に他科の患者様がたくさんいました。
具体的にどういうことかと言うと、
- 高齢者が小児科病棟にいる。
- 脳外の開頭術後患者が整形外科病棟にいる。
みたいな感じ。
「何のために診療科が決まっているんだよ」
という状態でした。
ブラック病院では
- とにかく空いているベットがあれば入院受け入れ
- その後、受け入れた病棟で患者さんをみ続ける。
- 主科の病棟に転棟しない。
それに伴い、
- 病棟で専門外の患者を診るため看護提供レベルが低くなる。
- 急変時等、専門知識のない看護が見るため、適切な医療提供ができない可能性がある。
- にも関わらず、周りが誰も守ってくれない。
- 医療ミスが起きても自分のせい。
患者さんの立場からしても、こんなブラック病院に入院したくないですよね・・。
圧倒的キャパオーバー
病院ごとに適切な医療提供ができるように、看護師配置人数が決められていると思います。
急性期病院だと、患者7人を看護師1人で診る、「7対1看護」が一般的ではないでしょうか。
しかし、圧倒的人手不足によって、7対1看護を守れるだけの看護師がいません。
最も看護師が手薄になる夜勤帯に至っては、
- 1人の看護師で25人の患者さんを受け持ち
- 自立している患者さんはほぼおらず、
- ほとんどオムツ交換あり。
- 介護士さん不在
- 認知症センサーコール祭り
- 夜勤でオペ4件帰室待ち
- 新規入院も来る
こんなひどい状況。(もちろん日によりますが。)
しかも、夜勤の勤務体制が相当酷くて、
- 16時半開始、9時半まで。
- 情報収集のために15時には出勤。
- 記録や片付けが終わらず、12時頃退勤することも。
- もちろん残業代は出ない。
- 夜勤手当は1万円
というただただブラックな勤務体制です。
今日も医療ミスがありませんようにと祈りながらの夜勤でした。
夜勤後、あんまりにも疲れて24時間寝たのは
今では笑える思い出。
中途採用の看護師は大体突然来なくなる。
私が働いていたブラック病院は、地域で急性期病院としての役割を担う病床数500人以内の病院でした。
なので、中途採用の看護師は
前職では大病院で働いたし、少しゆったりしたいから、
病床数の少ない病院で働こう。
みたいな人も多かったです。
しかし実態は、前職よりも待遇の酷いブラック病院。
突然出勤してこず、連絡も取れなくなる、みたいなパターンが多いです。(汗)
前職と待遇を比較できるからこそ、よりブラックな職場だと判断できるのかもしれませんね。
誰もがブラック病院で働きたくないもんね。
2年目になったらリーダー業務実施
リーダー業務をやるのはいいのですが、チーム内で一番臨床経験長いのが、2年目という終わってる職場。
メンバー構成は
- 当時2年目の私(リーダー)
- 同期の2年目看護師
- 1年目の看護師 独り立ちしたばかりが2人
というカオスな状況。
自分も訳わからない中、リーダーとして指示を出すという。
何も起こらないことを祈るしかない状況。
なかなか退職させてもらえない。
ここまで読んだ人は分かるように、ブラック病院から逃げ出したい!と言う気持ちは山々でしたが、退職を勝ち取るまでに、長い長い道のりがありました。
なぜなら、そもそも辞めさせるつもりがないからです。
- 何かと理由をつけて辞められない方向へ持って来させる。
- 辞めるまでの面談が3段階制度(病棟師長、看護主任、看護部長)
- 何度も引き止めにあう。
- 退職理由を理解しようとしない。
夜勤がきついので辞めさせてもらいます。
え、まだ働けるよね。大丈夫だよ。
(それはこっちが決めることよ?)
引き止めてもらえるのは、ある意味ありがたいのですけどね・・(まあブラック病院なので逃げ出したいのが山々ですが)
「1年以上、来年の3月に辞めます」と言い張った結果、やっと退職届を勝ち取りました。
しかし、私の辞める理由が師長の中で置き換わっています。
私が退職する理由
- 夜勤業務がない職場に移りたい。
- 圧倒的な仕事量と忙しさ
- 割に合わない給料
- 同棲のため遠方に引越しをするため。
師長の理解している辞める理由
- 遠方に引越しをして、結婚するから。(???)
え、私結婚するの?(笑)
どうやら、退職理由が職場の不満によるものだと、師長の評価が落ちる場合があるんだとか。
とは言え、私もブラック病院からやっと勝ち取った退職なので、
理由はなんでも良いから退職させてくれ〜!
と結局、退職届の退職理由の欄に「結婚のため」と書いて提出しました。(笑)
その後、同棲失敗するのですが、
退職まで結婚するを貫き通しました☆(笑)
まとめ:ブラック病院で働くと社畜が日常になる
今回はブラック病院の特徴と異常さを書きました。
ブラック病院は
- 精神的にも肉体にも苦痛を伴い、
- プライベートまで充実させるだけの余裕がなくなったり、
- 看護師としての知識・技術面の成長が遅れる可能性があります。
こんなブラック病院では、誰もが働きたくないですよね?
次の記事ではブラック病院の見極め方を解説しています。
ぜひ覗きに来てください。それではまた!
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