看護師が転職で求める条件は？ 優先順位を決めるコツも解説。

こんな人に読んで欲しい記事です。

いざ求人を探そうと思っても、求人数が多すぎて迷ってしまいますよね。

数を絞ろうにも、何を希望条件にしたらいいのか分からないし・・。

実際に私も転職活動をする際に、同じ経験をしたので、痛いほど気持ちが分かります。

しかし2回の転職を経て、現在は条件のいい職場で働くことができています。

今回の記事を読めば、

• 多くの看護師が求める希望条件とその具体的な内容
• 自分に合った希望条件の探し方
• 希望条件を効果的に反映させる求人の探し方

が分かります。

効率的な転職探しに役立ちますので、ぜひ最後までご覧ください。

看護師が転職の際に重視する条件とは？

日本看護協会が発表した「2020年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書」によると、求職者が就職の際に重視する条件は以下でした。

希望条件	全体の希望率
勤務時間	24.6%
給与	20.1%
通勤時間	17.8%
看護内容	17.7%
休暇	12.9%

看護師は結婚・出産・転居などのライフスタイルの変化に応じて、転職をする人が多い傾向にあります。

よって、ワークライフバランスを意識した条件を希望する人が多いようです。

では具体的にどんな条件を考えればいいのでしょうか？

希望する人が多い上記5つの条件に加えて、その他希望条件の例を見ていきましょう。

転職時に考えるべき希望条件の7つ例

①勤務時間

条件	詳細
日勤のみ（夜勤なし）	・夜勤なしの日勤のみの働き方を希望する。 ・遅番や早番の勤務は対応できるか。
日勤（夜勤あり）	・夜勤ありの働き方を希望する。 ・２交代制か３交代制か希望はあるか。

夜勤をやるかやらないかで、勤務先の選択肢が変わってきます。

給料面やライフスタイルを考慮して、条件を決めましょう。

②給料などのお金の希望条件

条件	詳細
月収	・毎月支払われる給与金額を条件する 　(例)月収30万円を希望する。
年収	・想定年収を希望する。 　(例)年収400万円以上。 　※年収には賞与も含まれており、変動する可能性がある。
ボーナス	・年間で受け取れるボーナスを希望する 　(例)ボーナス3ヶ月分以上を希望する。 ・ボーナス額は変動する。 ・基本給によって貰える金額が異なる。
昇給	・昇給があると決められていることを希望する。 ・昇給額は変動する
その他手当	・給料以外の手当が豊富なことを希望する。 　(例)住宅手当、皆勤手当、休日手当、遅番手当、交通費など

転職時に給料面を希望条件にする際は以下のポイントを押さえておきましょう。

前職と基本給が変わらないとしても、住宅手当2万円が付与されるのなら、実質的に年収は増えます。

• 手当等貰える対象のものはないか、
• 生活をするのに最低限いくら必要か、
• 理想としては手取りいくら以上必要か、

を考えて、希望する必要があります。

③通勤時間

条件	詳細
自宅から近い	・自宅から徒歩や自転車・車などで通勤ができる。 ・子育て中の看護師は、保育園のお迎え等を考慮して、自宅から近い勤務先を選ぶことが多い。 ・オンコール対応のある病院等では、入電後30分以内に出勤求められる場合がある。 ・中休みがあるクリニックでは、自宅から近い方が休憩時間を有意義に使えて便利。
駅から何分以内	・駅から近い職場を希望する。 ・駅周辺がスーパー等充実している場合、退勤後の時間が充実する可能性がある。
通勤時間30分以内	・公共交通機関、自転車車などを使用し、自宅から30分以内の範囲を希望する。 ・プライベートを充実させたい人が選ぶことが多い。

毎日の出勤を考えると、通勤時間は短い方が楽ですね。

しかし、あまり通勤時間を短くしすぎると、勤務できる職場の範囲が限られてしまいます。

どれくらいなら通勤時間にかけられるかを考えながら、決めましょう。

④仕事内容

条件	詳細
対象患者	・外来通院中 ・透析通院中 ・施設入所中 ・入院中 ・急性期・慢性期・リハビリ期 ・健常者
診療科	・様々な診療科を見たい。 ・固定された診療科を見たい。 ・今までの経験を生かせる診療科を希望する。
訪問に出たい	・クリニック内にとどまらず、在宅や施設の訪問に出ることを希望する。
業種・職種	・看護師資格を生かして、看護教員や試験関連等の職場を希望条件にしたい
主な仕事内容	・ルーティンワークを希望する。 　(例)外来や透析 ・緊急時対応がしたい。 　(例)病院など ・ゆったり働きたい 　(例)外来など ・同じ患者さんを見たい 　(例)施設など

看護師は職場によって、勤務内容が大きく異なる職業です。

自分がどんな看護をしたいか考えて決めましょう。

⑤休日・休暇

条件	詳細
年間休日数	・年間休日が下限日数を希望条件とする。 　(例)休日の多い職場の場合は、年間休日が120〜130日以上が目安。
休日制度	・4週8休制：４週間(28日)の間に8日間休み。 ・週休2日制：1年を通して月1回以上、週2回の休みがあり、他の週は1日以上休み。 ・その他休日：お盆休み、年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み休暇、冬休み休暇、バースデー休暇など
有休消化率	・有給休暇の取得率を条件とする。 　※看護師の平均は60%程度 ・有給休暇は、法定休暇で決められた日数が支給される。
働く曜日	・土日祝日休み固定を希望する。 ・クリニックなら木曜・日曜日、土曜午後休みなど。診察時間以外は休みとなる。 ・不定休で勤務表により出勤日が決定。

固定の休日を希望する場合は、選択肢が狭まります。

自分の生活スタイルと相談して決めましょう。

⑥子育てと仕事の両立

条件	詳細
託児所	・託児が近くにあることを希望する。 ・24時間保育がある。
休みの取りやすさ	・突発的な休みが取りやすい。 ・時短制度がある。 ・子供の看護休暇が取れる

子育て中の看護師は託児所が併設されているかを重要視する傾向にあります。

また、将来子育てする可能性を考えて、育児休業からの復職率を考慮するといいでしょう。

⑦雇用状態

条件	詳細
正社員	・正社員の転職を希望条件にする。
契約社員	・契約社員での転職を希望。 　※働く期間が決められている非正規雇用
パート・アルバイト	・パートやアルバイトでの就職を希望条件とする。 ・時間の融通が利きやすい職場
派遣	・一般派遣 ・紹介予定派遣等での勤務を希望条件にする。 ・派遣会社に雇われる形で派遣先に勤務する

条件の中から優先順位を決めよう

まずは絶対に譲れない条件を選ぶ

看護師の求人数は本当にたくさんあります。

その中から自分に合った職業を選ぶためには、まず譲れない条件を決めることが大切です。

転職を考えるにあたって、何かしらの理由があるはずなので、それを深掘りしてみると条件が見えてきます。

例えば、

など、思いつくものを挙げてみましょう。そして、これを希望条件に落とし込むとこうなります。

だんだん理想の職場が見えてきましたね。

この中から絶対に譲れないものを考えます。

人によっていい職場の条件は異なるので、自分軸で考えましょう。

そして、この譲れない条件は、他がどんなに好条件だったとしても、絶対に譲ってはいけません。

ちなみに私は、この条件が定まっていなかったために、前職を3ヶ月で退職した転職失敗経験があります。

私の転職失敗談を具体的に知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

次に希望条件の中から優先順位を決める

様々な条件の中から、次の転職先では希望条件に優先順位をつけていく作業をします。

注意点としては、妥協できるポイントも考えておくことが大切です。

なぜなら、完全に希望通りの職場探しは難しく、選択肢が狭まってしまう原因になるからです。

あまり重要視していない条件は「そうだったらいいな」くらいに捉えておきましょう。

また、実際に職場見学をしたり、面接をしてみたら、意外と思い通りの職場だったというパターンもあります。

優先順位を踏まえて、求人を探してみましょう。

希望条件が決まったら求人を探してみよう

譲れない条件と優先順位を決めることで、希望の転職先がだんだんと見えてきましたね。

条件が分かれば、希望条件を入力して求人を探してみましょう。

以下の転職サイトがおすすめです。

転職までの具体的なステップはこちらを参照ください。

しかし、希望条件で検索件数を絞っても、求人数が多いのが看護師転職です。

こんな人には、希望条件に合わせて転職先の候補をピックアップしてくれる転職エージェントの活用はおすすめです。

転職エージェントは、うまく活用できれば、転職活動の強い味方になってくれます。

求人探しだけでなく、実際の応募から履歴書作成、面接、転職支援までトータルサポートをしてくれる強い味方です。

ただでさえ、めんどくさい転職活動は、自分一人で頑張るのではなく、プロの力も借りるとスムーズにいきます。

ぜひ活用してみてください。

まとめ：条件を整理して、希望に合った転職をしよう。

今回は、

• 希望条件の具体例と見つけ方
• 条件に合った求人の探し方

をご紹介しました。

良い職場の定義は人それぞれです。

自分に合った職場に転職するために、まずは条件を見つめ直しましょう。

それではまた！